山口組国粋会の工藤会長が死亡

 


■ 国粋会の工藤会長が亡くなったという。報道は警視庁の見方に従って「自殺」という論調だ。警察に工藤会長が死んでいることを通報したのは国粋会の者らしい。ここ数日の状況もあるから、「自殺」と見るひとと「他殺」と見るひとにわかれるはずだ。工藤会長が殺されたとするなら、工藤会長の身辺や自宅は若い衆によって警護されていたと考えられるから、内部の者の犯行かそれを手引する者がいなければ難しいかもしれない。


毎日新聞は「関係者によると和解後も工藤会長の処遇を巡る駆け引きが水面下でくすぶっていたという」と書いている。
NNNニュースは「関係者によると、山口組の中では抗争事件について工藤会長の責任を追及する声が上がっていた」と報じた。
中日新聞は「関係者によると和解条件として、工藤会長の引退も含まれていた」と書いてる。
ZAKZAKは「山口組と傘下の国粋会、住吉会と傘下の小林会の4者がまとめた和解案には、1億円とも3億円ともいわれる「弔慰金」を山口組側が支払うほかに、山口組が国粋会の工藤和義会長(70)に何らかの処分を下す条件も含まれていたという」と書いた。


これらの報道のように工藤会長が引退を迫られていたとするなら、住吉会あるいは関東二十日会から“敵視”されている工藤会長にとっては大きな悩みの種だったはずだし、小林会の幹部が射殺された西麻布の事件に国粋会が関与していたのなら、「親分」としての工藤会長は、実行犯を住吉会(小林会)にも警察にも、さらには山口組にも差し出せなかった状況のなかにいたと推察できるから、自殺する動機はあったと見れるだろう。自殺ではなく殺されたのであれば、これには内部の者が関与(協力)した可能性が高いはず…。


工藤会長は15日の未明から早朝にかけて死亡したと見られると、時事通信が報じている。銃弾は右側頭部から左ほおにかけて貫通していたとも。それとさっき『報道ステーション』を観ていたら、拳銃は工藤会長の胸のあたりで手を添えたかっこうで見つかったとか。


まあ、私が「CSIの科学捜査官」なら別だが、自殺か他殺かをいま出てきている情報だけで判断できるはずもない。ただ、イメージでは「右側頭部から左ほおにかけて貫通」というのは自殺として不自然な弾道にも思える。


工藤会長が亡くなったことで気になるのは、国粋会が分裂するのではないかということと、国粋会のシマはこのまま国粋会が管理するのかあるいは山口組の本部などか預かることになるのかということと、誰が国粋会のトップに就くのかということ。


国粋会が山口組最高顧問に迎え入れられたときからとは言わないけど、先日の西麻布での事件とこのような結果の絵図を誰かが描いていた可能性を考えてみると、射殺事件は山口組による“謀略=罠”だったのかもしれないなんて陰謀説も浮上する。この場合、工藤会長の「引退」があれば充分だから、工藤会長を自殺に見せかけて殺す必要はないだろう。罠があったとしたら国粋会はだれかにケツを叩かれて西麻布で小林会の幹部を射殺したということになるのか。今後、どの組織が得をするのかを見ることで何かが解るかもしれないが、これは想像であって妄想、そう解釈した本人が納得するだけのことであって「事実」とはならない。


私は05年9月「国粋会が山口組の傘下に」の中で“今後の関東でのヤクザ間の動きは要注意”だと書いた。1年5カ月後、工藤会長が亡くなったため、今後注目すべきは山口組の関東(東京)での動向である。


記事は「山口組国粋会会長死亡」に集めてある。


※ この雑記は日付が16日にかわってすぐにアップしたので、15日の夜に書いたもの。