レオナード・フィッシャーがRHJインターナショナルのCEOに就任

 


■ レオナード・フィッシャーがクレディ・スイスを退職し、RHJインターナショナルのCEOに就任するようだ。RHJインターナショナルとはリップルウッド・ホールディングスのことである(RHJインターナショナルがリップルウッド持株会社)。


ティモシー・コリンズは2月28日付で新生銀行社外取締役を辞任した(その記事)。


ブルームバーグは、フィッシャーがクレディ・スイスを辞めた理由を、次期CEOの争いに敗れたからとしている。クレディ・スイスの次期CEOについては2月に「クレディ・スイスの新CEOブレディ・ドゥーガン」で取り上げた。

レスナー・クラインオート・ワッサースタインのCEOだった経歴をもつフィッシャーがクレディ・スイス次期CEOの最有力候補だと見られたときもあったようだから、そのような人物がティモシー・コリンズと一緒にRHJインターナショナルを経営していくということは、それなりの意味があってのことだろう。RHJインターナショナルを経営するコリンズは49歳、フィッシャーは44歳だから、ともに40代。5月からクレディ・スイスCEOに就任するドゥーガンも40代(47歳)である。


RHJインターナショナルのボード・メンバーを見ると、そこにはジェイコブ・ロスチャイルドの名前がある。ジェイコブは先月フォーブスが開催した「中東フォーラム」に出席していたし(その記事)、70歳という年齢になっても金融界に与える影響力は大きく、まだまだ元気のようである。



RHJインターナショナルのボードに、ジェイコブ・ロスチャイルドと並んで名前が載っているのが槇原純という日本人。槙原はネオテニーの会長で、マネックス・ビーンズの取締役も務めている。


    


この槇原純の父親は三菱商事槙原稔で、槙原稔は新生銀行の取締役だ。三菱商事リップルウッドの日本進出の水先案内人を務めたといわれているのだから、その息子の槇原純の名前がRHJインターナショナルのボードに載っていても不思議なことではないということになる。槇原純の母親(喜久子)はあの岩崎家の人間、岩崎弥太郎の直系子孫である。したがってRHJインターナショナルの槇原純には、岩崎家の血が流れているのだ。


岩崎家の系図


岩崎弥太郎

三菱財閥の創業者)

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岩崎久弥

(弥太郎の長男、男爵)

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岩崎隆弥

(久弥の次男。元三菱製紙会長)

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槙原喜久子

(夫は三菱商事社長⇒会長⇒相談役。新生銀行取締役)

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槇原純

(RHJインターナショナルのボードメンバー)


槇原純の祖母は池田といい、喜久子の母親である岩崎隆弥と結婚した池田敏(敏子)は、日銀総裁⇒大蔵大臣を務めた池田成彬の長女。三菱財閥二代目総帥岩崎弥之助日銀総裁を務めているし、第21代日銀総裁である宇佐美洵池田敏の従兄といった関係になる。


池田成彬日銀総裁⇒大蔵大臣)
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池田敏(夫は岩崎隆弥)
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岩崎喜久子
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槇原純


以下に記事を1件。

クレディ・スイスのフィッシャー氏退職、次期CEO目指す競争敗れ(2)

3月29日(ブルームバーグ):スイス銀行2位クレディ・スイス・グループで欧州部門を統括するレオナード・フィッシャー氏(44)が同社を退職し、ベルギーの投資銀行RHJインターナショナル最高経営責任者(CEO)に就任することが29日、明らかになった。クレディ・スイスでは6週間前、投資銀行部門責任者のブレイディ・ドゥーガン氏をグループのCEOに起用した。

フィッシャー氏は移籍先のRHJインターナショナル(RHJI)を、ラザード出身のティモシー・C・コリンズ氏と経営する。コリンズ氏はRHJIの米投資会社リップルウッド創立者で、RHJIの筆頭株主クレディ・スイスの発表によると、フィッシャー氏の退職は即時有効となった。

ゾンターグツァイトゥング紙は昨年、オズワルド・グルーベルCEOの後任としてフィッシャー氏が最有力候補と伝えていた。ドレスナー・クラインオート・ワッサースタインのCEOだったフィッシャー氏は、クレディ・スイスでは保険部門ウィンターサーの仏保険大手アクサへの身売り(100億ドル)を監督した。

フィッシャー氏はRHJIを通じて、「RHJIのCEOとしてティムとチームを組むチャンスを与えられ、胸が弾む思いだ」とのコメントを発表した。

RHJIの株価はブリュッセル市場で1%上昇し、時価総額13億ユーロ。年初来では6.5%下げている。

http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=infoseek_jp&sid=a12pCpujkwlc